よみファメディア

生活情報紙「読売ファミリー」がお届けするwebメディアです

【ちびネルが読む】『夏の庭―The Friends/湯本香樹実/新潮文庫』感想

f:id:yomifacom:20190121095250p:plain


ネルネル~! ちびネルですネル。
【ちびネルが読む】、今回ご紹介するのは、『夏の庭―The Friends/湯本香樹実/新潮文庫』ですネル。

 

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

 

 
【あらすじ】
町外れに暮らすひとりの老人をぼくらは「観察」し始めた。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ――。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが……。喪われゆくものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。
(新潮社サイトより)

【おすすめする人】
死にについて考えたことがある方
子どもの成長する姿が好きな方
子どもの冒険が好きな方
交流することの喜びを知っている方

【感想】
読売中高生新聞2019年1月4日号で紹介されていたので読んでみましたネル。

描写がすっと入ってきて、読みやすいというのが第一印象ですネル。

祖母の死の行事に立ち会った少年と、その友人たちが人の死について考え、「死」を観たいという欲求から、死にそうな老人を観察し始めるという筋書きですネル。
しかし、生きている人たちだから、やがて老人と少年たちに交流が生まれ、老人は生きる力を取り戻し、少年たちは各々の家庭で抱える問題を乗り越えていきますネル。
「死」「戦争」「花火」「恋」「故郷」そんなフレーズが、キーになって輝き、物語を彩りますネル。
ラスト、少年たちは当初の目標をかなえますネルが、それは老人との交流を交した後には決して望んではいなかったもので、老人の口にブドウを押し当てるシーンは涙なくしては語れませんでしたネル。
望んでいたものが望まないものに変わるときの、少年たちの心境をその時の行為に託す鮮やかな描写にハッとさせられましたネル。

人が生きている。そしてかかわりあう。その素晴らしさを教えてくれた、名著でしたネル。

 

以上、今回は『夏の庭―The Friends/湯本香樹実/新潮文庫』のご紹介でしたネル。
このコーナーでは、ちびネルの独断と偏見に満ちた本を紹介していく予定ですので、読んでいただければ幸いですネル☆彡
また、「この本面白いよ」というおすすめがありましたら、ぜひ、ちびネルのツイッターにお寄せくださいネル!

twitter.com